The Air Combat Tutorial Libraryの動画を勝手に引用、紹介しながら飛行機と操縦の基礎を学ぶ独習シリーズ
Principlesの10本めは横風着陸について紹介されています。
クロスウィンドランディングの基本
横風が吹く中での着陸では、機体が風下側に流されるので、その量を計算に入れて補正しながらアプローチする。
クロスウィンドランディングのアプローチ方法には2種類ある。
- サイドスリップアプローチ
- クラブアプローチ
サイドスリップアプローチのポイント
機首をランウェイにまっすぐ正対させた状態で、機体をスリップさせてアプローチする方法。
- ファイナルターンの段階で風によって流される量や方向を確認する
- 風に流されるのに対抗するため、風上側の翼を下げる
- 機体が旋回に入らないようにオポジットラダーを踏む
- フレアをかけて、風上側の主輪から接地させる
- 引き続き風上側にエルロンを切って、風上側の主翼が持ち上がるのを防ぐ
サイドスリップアプローチのデモフライト
サイドスリップアプローチでは、機首はまっすぐランウェイに正対させたまま、機体を風上側に傾けることで横風に対する補正を行う。
そのままでは旋回してしまうので、風下側にラダーを踏んで機体を直進させる。
機内視点
機外視点
操縦桿を左(風上側)に切って横風に対する補正を行いつつ、オポジットラダーを踏むことで旋回に入るのを防いでランウェイにまっすぐアプローチする。
クラブアプローチのポイント
クラブアプローチは、風下に流される分を考慮して機首を風上に向けて飛ぶ方法。
- 主翼を水平に保ち、ランウェイに対し機首を風上側に向けた「クラブアングル」を保ってアプローチする
- 適当な距離まで近づいたらサイドスリップアプローチに移行する
- フレアを掛けて風上側の主輪から先に接地させる
- 風上側の翼があがらないようにエルロンを風上側に切る
クラブアプローチのデモフライト
機内視点
機首がランウェイからずれて風上側を向いている。機体は水平。
そのまま接地するとランウェイに対して斜めに入ることになり主脚に過大な負荷がかかる。ランウェイから飛び出してしまうのを防ぐため、途中でサイドスリップに切り替える。
操縦桿を風上側に倒すので地平線が傾いて見える。風上側の主脚が先に接地する。
注意ポイント
クラブからスリップアプローチに切り替えるときは、当然機首をランウェイにまっすぐ向ける必要がある。
機外視点
クラブ(カニの横ばい)アプローチは、機首を風上側に向ける。飛行の方向はランウェイに向かってまっすぐ。
最後にサイドスリップに切り替えて接地。
メモ
風上側の主翼を下げる飛び方はウィングローといいますが、この動画ではその呼び方は出てきません。
横風ではどちらの飛び方も必要
クラブアプローチを使う場合、最終的にはサイドスリップも必要になるので、どちらの飛び方もできるように練習しておく必要があります。