操縦

WW2の戦闘機パイロットに求められたアクロバット技術

第二次大戦中の米陸軍が作成したパイロット育成用フィルムがYouTubeにあがっていました。

戦闘機パイロットに必須の基本的なマニューバーを非常に分かりやすく解説しています。

基本的なアクロバティックス

動画のタイトルは"Acrobatics for World War 2 Fighter Pilots with the Fairchild PT-19 - 1943"。

タイトルからみて1943年の制作で、フェアチャイルドPT-19という固定脚の単葉機を使っているようです。

この動画でおもしろいのは、いっしょに飛んでいる機体から撮影した映像で機体の姿勢などを客観的に把握できることと、スティックやラダーペダルなどコクピット内の操作を別撮りで見せてくれるところ。

スティックとラダーの操作はおそらく、地上での撮影でしょう。

飛行中に目標としているポイントなどには解説のナレーションが入ることや、マニューバーの途中でどんな姿勢になっているかわかるので、マニューバー全体のイメージがしやすくなっています。

また、各マニューバーには空撮映像とは別に解説図がインサートされ、失敗しやすいポイントを解説してくれます。

登場するマニューバー

紹介されているマニューバーは6種類です。

ループ

機首下げから入るところが、エンジンパワーがなかったのだろうと伺わせます。

スローロール

ロールに入るときかなり機首上げしています。パイロット視点でも見せてくれるのでよくわかります。

バンク中トップラダーを踏んで機首を上げると解説されています。

背面状態のときは、ラダーをニュートラルにしてスティックはプッシュオーバー。機体姿勢はパイロットから見て機首下げです。

スナップロール

急激なピッチアップからフルラダーを踏み込んでいるのがわかります。

エナジーのロスが大きいので、終了後にはアンロードで降下してスピードを回復させています。

ハーフロール アンド リバース

スローロールのように機首上げから180°バンクして背面に入ったところで一瞬姿勢を維持したあと、逆の動作でノーマルフライトへ戻ります。

ロールしているときはトップラダーです。

バーティカルリバース

急激なバンクで旋回を開始したあと、機首を上げてから、逆側へバンクを切り返して元の位置へ戻ります。

後方から見ると振り子運動に近い動きに見えるのではないでしょうか。

ナレーションによると、銃撃されたときの回避に使っていたようです。

インメルマンターン

おなじみインメルマンターンです。これもループ同様にまずダイブから入ります。

ハーフループの頂点ではスローロールで水平飛行に戻しています。

米国のゆとりが感じられる映像

この動画でいちばん印象的だったのは、訓練用にわざわざカメラ機を飛ばして収録しているところです。

そのおかげで、実際にどのような動きをしているか客観的に理解できました。

さらに一人称視点での映像とコックピット内の操作映像もあるので、操作とマニューバーの対応関係がとてもイメージしやすくなっています。

こういった映像を作成できるところは、さすが米軍、余裕があるなぁと感心しました。

これならパイロットの育成も効率的だったでしょうね。

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